Abox展2026を終えて

無事に二年目のグループ展を終えることができました。
今年はカラーネガフィルムを使った作品です。街中でローアングルの写真を撮影することになるので当初はデジタルカメラの使用を考えていたのですが、撮り始めるとやはりフィルムを使いたくなり、拡大アイレベルファインダーなど購入してしまいました。

なぜフィルムなのかを考えてみたいと思います。モノクロフィルムの場合、現像から焼き付けまで自分で行えるという理由がありますが、今回のカラーネガフィルムでは現像はお店に依頼、プリントはフィルムをスキャンしてインクジェットプリンターという方法を取りました。つまり結局、デジタルプロセスを経ることになるのです。

それでもネガフィルムの色合いが、という人もいます。しかし実際のところそれがよければ画像編集ソフトで再現することもできます。中判フィルムならデジタルセンサーより大きいフォーマットを使えるというメリットがあります。しかし今回は35mmフィルムですので解像度上のメリットもありません。

つまりアウトプットの品質に関してはフィルムを使うメリットはほぼないのではないでしょうか。

もう一点、大事なこととして撮影体験の違いがあります。現在、フィルムの価格は高騰しており、それでなくてもデジタルのように枚数を多く撮りにくいのが、さらに制限されてきています。当然、1ショットごとによく考えて撮ることになります。また、デジタルのように高感度で撮影することができないことから表現上も制約が出てきます。そのような縛りの中で撮影することにより、アウトプットがデジタルと異なってくる可能性はあります。

とはいうものの、正直にいうと、アウトプットの違いよりも、撮影している時の気持ちよさでフィルムを選んでいるというところが大きいのが事実です。装填時のフィルムの香り、シャッターを切ってフィルムを巻き上げる感覚、現像が済んでネガを見る時のワクワク感などはデジタルでは代えられないものがあります。言ってみれば、A点からB点へ移動するのに新幹線で行くのか、ローカル線で行くのかの違い、早くて便利なオートマチック車で行くのか、操作の楽しいマニュアル車で行くのかの違いに例えられるかもしれません。

これからも理由をつけてはフィルムでの作品作りを続けていくのかなと思います。

コメント